‘スポーツ障害・外傷(テニス肘・ゴルフ肩など)’ カテゴリーのアーカイブ
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
テニス愛好家に生じやすいのでテニス肘と呼ばれています。
実際にはテニス以外のスポーツでも発症しますし、よく手を使う女性は日常生活の中で発症する方も少なくありません。
上腕骨(じょうわんこつ)のひじに近い部分に上腕骨外側上顆(じょうわんこつがいそくじょうか)という場所があります。
そこには、手首や指を伸ばす筋肉がついています
これらの筋肉が繰り返し伸び縮みをすることにより
外側上顆に繰り返し引きはがされるストレスが加わり炎症が起こります。
治療は、『局所の安静』と
『前腕の筋肉の柔軟性の向上とバランスの調整』が重要です。
繰り返しかかるストレス、ようは“使いすぎ”の状態ですから、まずはなるべく負荷が掛からないようにする必要があります。
しかし、日常生活で手を使わずに生活することはみなさん出来ないと思います。
使い方の工夫である程度、抑えることはできますが、症状の程度によってはテーピングやサポーターの着用が必要です。
前腕の伸筋群が固く、柔軟性が悪いと伸び縮みの際に、外側上顆へのストレスが増えてしまうので伸筋群の柔軟性の回復や向上が第一です。
また、一般的に手や指を曲げる力のほうが、伸ばす力よりも強いです。
ですから、前腕の屈筋群が固く縮んでいると、それだけでも伸筋群は引っ張られてしまいます。
それにより外側上顆へのストレスも増えてしまうので伸筋群だけでなく、屈筋群とのバランスも大事な要素となってきます。
痛みを緩和するという目的では鍼治療も効果的です。
ジャンパー膝
下肢のスポーツ障害の一つで、ジャンプ動作などの繰り返しにより発生する膝蓋靱帯炎及び大腿四頭筋付着部炎の事を言います。
ジャンプ動作の多用により発生する、使いすぎ障害です。
大腿四頭筋の柔軟性の低下が要因の一つで、特に成長期の子供の場合、骨の成長に筋肉の成長が追いつかず、筋肉が常に伸ばされ続ける状態に陥り、その負担が膝蓋骨周辺に蓄積するために起こる障害です。
12~20歳、特に10歳代の男性に多く発症。
大腿の筋肉の柔軟性が重要となるため、日頃からストレッチする習慣をつけ、運動後はアイシングをして筋肉の損傷を最低限に抑えるようにしましょう。
治療は、『大腿の前の筋肉の柔軟性の向上、大腿部の筋肉バランス』が大事になります。